電磁波の連続性について

通常、電磁波は連続する波として描かれていることが多いです。ところが、実際の電磁波には、次の図に示すように、連続的に続く「連続波」と、連続的には続かない「不連続波」があります。

連続波の波形と不連続波の波形を対比した図

連続的に続く電磁波としては、レーザー光や、ラジオやテレビの電波などがあります。レーザー光や電波は、長時間にわたって、正弦波のような波形が連続的に続いています。レーザー光でホログラムを作ったり、受信機で電波を受信するためには、波形が連続していることが必要です。

しかし、連続的に続く電磁波は、多数の電磁波が山と谷がそろった状態で重なり合った結果として、連続しているように見えているにすぎないのです。

一方、単独の電磁波は連続的には続かず、極めて短い時間だけ存在しています。電磁波には、波のような特徴と、粒子のような特徴があります。極めて短い時間だけ存在する電磁波が、粒子のように見えるのかもしれません。連続的に続かない電磁波には、太陽光や、白熱電球の光などがあります。太陽光には多数の電磁波が含まれていますが、それぞれの電磁波の山と谷はそろっていません。

このように、短時間だけ存在する波はウェーブレットと呼ばれます。単独の電磁波は、波というよりは、ウェーブレットに近いと考えられます。