電磁波の形には、次のように二つの説があります。一般に定説とされているのは、マクスウェルの方程式から数学的に導かれる形(図A)です。しかし、それとは異なる形(図B)を考える立場もあり、物理的な現象としては、こちらのほうが自然であるという見方があります。

図A
- 電場と磁場の山と谷の位置が一致している形。
- 一般的には、こちらが正しい形と言われている。
- 電場から見た磁場の回転方向と、磁場から見た電場の回転方向が逆向き。
- マクスウェルの方程式から数学的に導かれる形。
図B
- 電場と磁場の山と谷の位置がずれている形。
- 一般的には、間違った形と言われている。
- 電場から見た磁場の回転方向と、磁場から見た電場の回転方向が同じ向き。
- 電場から磁場が生じ、磁場から電場が生じるという考え方に合っている。
マクスウェルの方程式から数学的に導かれるのは図Aのほうです。しかし、何もない空間に電場と磁場が現れるのが電磁波であると考えれば、変化する電場から磁場が誘導され、また、変化する磁場から電場が誘導されるので、物理的には電場と磁場の山と谷はずれている図Bのほうが正しい可能性があるのかもしれません。